十一個目。大分間が空きましたが。つーか長いなおい。
そろそろ終わりに近づいてます。
米は多少の攻撃はじゃれあいだと思う節があるけど、逃げられたり避けられたり無視されたりは本当に困りそうな気がする。慣れてないよ!
* * *
調子に乗って飲みすぎたのがよろしくなかった。
どうやら酔っ払ってベラルーシのベッドで寝てしまったようなのである。
起きたら小さな身体が傍にあった。
誓ってやましい事も思いもなかったのだけれど、まあそんな事は関係ないようである。
当たり前だった。
前にキスもしてしまったし。
でもあのキスだってやましい事はなかったんだけどなあ。
単に面白そうだったから、手段として用いただけの話だった。
目を覚ましたベラルーシは、思いっきりこちらを睨み付けた後、横腹に肘鉄を食らわせてベッドから去っていった。
今日は一日彼女の姿を見ていない。
どうやら逃げられているようなのである。
最初はかくれんぼ気分だったのだけれど、こうも避けられると流石に心が折れそうだった。
「おーいベラルーシ!」
悪かったよ、と続けて言ってみるのだけれど返事がない。
無視されている。
「出てこいよ!」
響く言葉は虚しいばかりだった。
全く、と溜息をつく。
「出てこないんなら絶対見つけてやるぞ!」
虱潰しに捜索を始めた。
家から出ている痕跡はないのだから必ず何処かにいるはずである。
片っ端から扉を開け、蓋を開け、彼女の名前を呼ぶ。
彼女はいなかった。
「……おっかしいなあ」
どこか探し忘れている場所はないか、と思考する。
一つだけ盲点のように忘れていた場所があった。
彼女がそんな所に行くとはまるで思わなかった所である。
「――見つけたぞ、ベラルーシ」
彼女はゆるりと首をこちらに向けた。
眼光は鋭い。
そこは――俺の部屋だった。
灯台下暗しって言うんだっけ、と考える。
「ごめんな、ベラルーシ」
そういいながら一歩進むと、ベラルーシの身体が一歩下がる。
こんな引き気味な彼女は初めてで、少し、困った。
更に近づいてみると――怯え、のような物に気がつく。
怯えている。
それは何より恐ろしい事実だった。
「ごめん、ベラルーシ」
「寄らないで」
拒絶の言葉は今に始った事ではない。
だけれど何故か――胸を突かれた。
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