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メッツェンメチル

ヘタリア・京極堂シリーズ等の無節操な二次創作と、オリジナル。傾向等は最古記事をご覧下さい。
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2024/11/26(Tue)14:35

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露日露(何か露さまブームらしい)

2008/04/15(Tue)21:59

ゆるりゆるりと、毒を這わせる。
体内に染みた毒は生きている。
内部で永遠に生き続け、彼を犯し続けるのだ。
だから彼は、毒を殺し続けなければならない。

ぼくがずっと、ころしてあげる。

「それは――妄想の話ですか、ロシアさん」
「どうだろうね。どう思う? 日本君」
「妄想ですね。妄言でしょう。それでないのなら、世迷言です」
「妄想に妄言に世迷言、か。この時点では確かにそうかもしれないね」

握った小瓶をゆるりと揺らす。
中の液体が、ゆるりと揺れる。

「だけど、具現化した妄想や妄言や世迷言ほど、怖い物も中々ないよ」
「そうかもしれませんね」
「怖くない?」
「怖くなど」
「本当に?」

身動きの取れぬ拘束の元、彼は笑う。
傷だらけでぼろぼろで、それでも笑う。

「いいね、日本君。素敵だ」

そんな君が好きだよ、と告白と共に唇に毒を流し込む。
咳き込む事すら緩されずに喉を伝う毒は、きっと彼を殺し続けるだろう。

「私も、貴方が好きですよ」

それでも毅然と笑って、そんな冗談を言ってみせた彼は、矢張り愛しいと、思った。
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